川岸満里亜
「いいだろう。しかし、条件がある」
オリン・ギフトは、魔力回復を望むホラロ・エラリデンに対し、以下の条件を提示した。
1)学園の子供たちに決して危害を加えないこと
2)村の発展と安全に献身的に協力すること
3)人を裏切らないこと
4)ホラロの頭の中にある知識を公開し残すこと
「ふむ……」
ホラロはしばし考える。
「1と2はお約束しましょう。ですが、3まであなたに強制される謂れはありませんねぇ。4に関しては、公開してもよろしいのですか……。大洪水を起こした技術とか」
ホラロの言葉に、オリンは驚愕する。
あの、洪水に魔法技術が絡んでいるというのか。
オリンがそう問うと、ホラロは奇妙に微笑んだ。
「そうかもしれないってことですよー。それ程の知識を私は持っていると思ってくださって構いません」
「公開は……する必要はない。しかし、その深い知識は貴重だ。あなたの知識と魔術は評価する。私もあなたの研究に協力すると約束しよう。その知識を人々の為に使うのなら、な」
「2番を守ると約束しますよー」
少々不安が残るが、オリンは手術を行う事とする。
縫合には魔術に反応する極細の鋼糸の使用を試みようとするが、この考えは先に見破られ釘を刺されてしまう。
摘出後の魔力制御装置に関しては、共同管理ということで、お互い合意に至った。片方が勝手に持ち出すことができぬよう、双方が一つずつ管理する2つの鍵をかけることとなる。
「村長さんに、魔法学校の講師を頼まれたんですけどねぇ。魔法研究所に変更してもらいましょうかねー」
楽しそうな笑みを浮かべながら、ホラロは手術室へと歩く。
「心配には及びませんよ。あなたもご存知でしょ? 魔法は万能ではありませんから〜。私は魔法に秀でているだけの男ですからねぇ」
「手術が済んだら、まずは大人として立派な行動をし、信頼を得ることから始めることだ」
オリンの言葉に、了解了解〜とホラロは笑った。
※このリアクションは以下のPCに発行されています。
オリン・ギフト